- 小学生が英検5級を合格するために、どんな問題集を使ってどんな風に勉強を進めればいいの?
- 英検5級の内容は?
- なんで小学生のうちから英検を受けるの?
そんな方に向けて、本記事では、記事の前半で「小学生のうちから英検に取り組む理由」と「英検5級の概要」を解説しつつ、記事の後半では「英検5級合格のために、わが家が実際に取り組んだ勉強法(塾なし)」をすべて公開します。
これからお子さんが英検5級を受ける方、ぜひ参考にしてみてくださいね。
小学生の英検受験は、親のサポートありきなので大変ですが、親子で英語を楽しみながら一緒にがんばりましょう!
読み飛ばしガイド
英検5級受験に付き添ったレポート記事はこちら▼
※英検®は、公益財団法人 日本英語検定協会の登録商標です。このコンテンツは、公益財団法人 日本英語検定協会の承認や推奨、その他の検討を受けたものではありません。
小学生のうちから英検を受ける理由3つ
娘が小学生のうちから英検を受けることにした理由は、下記3つです。
英語教育の低年齢化に対応するため
昨今の英語教育の現状を考えると、小学生のうちから英語に取り組むのは必須……。
他の科目の勉強も大事なので、英語だけに力を注ぐことはできませんが、スキマ時間を見つけて少しずつ英語を取り入れています。
中学受験をしない代わりに英語学習は進めておきたかった
わが家は中学受験の予定はなく、中学受験の勉強をしない分時間にゆとりがあるので、高校受験以降を見据えて今から少しずつでも英語学習を進めておきたいという思いがありました。
試験を利用することで、英語力を伸ばすきっかけにしたかった
試験でもない限り、集中して英語に取り組む機会はなかなかないと思い、試験を活用して段階的に英語力を伸ばしていくことを決めました。
英検5級の基本情報
英検5級について、下記6点を解説します。
英検5級で求められるレベル
5級は、英語の学習を始めて最初の目標となる級で、レベルはおよそ中学初級程度とされています。 初歩的な英語を理解することができ、それを使って表現することが求められます。 基礎的でかつ重要な内容が出題されます。5級は、英語学習のステップの始まりです。
試験内容は、一次試験(筆記とリスニング)に加え、スピーキングテストも導入します。なお、スピーキングテストは級認定には影響せず、スピーキングテスト単位で合否判定されます。
引用元:日本英語検定協会公式サイト
英検5級に出る英文は現在形のみで、出てくる文法は、3単現のs、be動詞・一般動詞、現在進行形、代名詞など、中学初級レベルの基礎的な内容です。
過去形が出てくるのは4級以上になります。
試験内容
1次試験は、筆記試験(25分)とリスニング(約20分)に分かれています。
2次試験のスピーキングテストは任意です。
スピーキングテストは、一次試験の合否に関係なく、英検4・5級の1次試験を申し込んだ全員が受験できるテストで、対面式ではなく、自宅などから端末で音声を録音する形式で行われます。
\ タップで切り替わります /
筆記試験 全25問(25分) | リスニング 全25問(約20分) |
短文の語句空所補充(15問) | 会話の応答文選択(10問) |
会話文の文空所補充(5問) | 会話の内容一致選択(5問) |
日本文付き短文の語句整序(5問) | イラストの内容一致選択(10問) |
英検5級のスピーキングテストを受けた体験談はこちらをご覧ください
合格ライン
日本英語検定協会の公式サイトによると、各技能の正答数をもとに技能別スコア(英検CSEスコア)を算出し、合格基準スコアに達した場合は、合格と判定されます。
英検5級は、850点満点中(リーディング+ライティング)419点が合格ラインです。
半分以上取れば合格に届くようですが、6割以上得点できればより安心ですね!
合格率
英検の合格率については、2015年の日本英語検定協会の公表が最後で、その時の英検5級合格率は約80%でした。
試験日(本会場受験)
英検の本会場試験は、年に3回行われます。
- 1次試験:6月・10月・2月(本会場受験)
- 2次試験:7月・11-12月・2-3月(英検3級以上)
検定料
2024年6月現在の英検5級の受験料は、下記の通りです。
- 本会場受験:4,100円(個人での申込、団体本会場申込の場合)
- 準会場受験:2,500円(学校や塾などでの団体受験 個人でも申し込める場合がある)
わが家は、娘がZ会小学生コースを受講しているため、Z会経由で割引価格で受験しました(本会場受験のみ)。
英検5級合格のために取り組んだ勉強法
英検5級合格のために、実際にわが家が取り組んだ勉強を紹介します。
本格的に英検5級対策を始めたのは、1ヶ月半ほど前からでした。
もともと取り組んでいる英語学習は下記3つです。
- Z会専科英語(小3から)
- 小学生の基礎英語(小2の冬頃から)
- 中学生の基礎英語レベル1(小4の8月から)
まずは英検5級の過去問で現状をチェック
まずは英検5級の過去問を使って、現時点で英検5級の問題がどのくらい解けるか確認しました。
どんな問題が出るのかと筆記&リスニングの出来具合をチェック!
リスニングは8・9割できていましたが、筆記が2・3割程度……。
筆記がこのままではマズイ……、というわけで、筆記を重点的に対策することになりました。
ゴール(試験当日)から逆算して大まかなスケジュールを組み、途中何回かリスケジュールして進めました。
当日までの英検対策の取り組み
英検対策の学習時間は、平日・土日ともに1回30-40分くらい(10分ほどしかできない日もありました……)を継続し、直前は1時間ほど取り組みました。
英語以外の勉強もあったり、娘が集中して取り組めるのもこのくらいが限界でした……。
使用した問題集は下記4つです。
- 小学生のためのよくわかる英検5級合格ドリル
- 英検5級予想問題ドリル
- 英検5級出る順パス単
- 英検の過去問(英検公式サイトからダウンロード、プリントして使用)
そのほかにYouTubeで、Jinjukuさんの英検5級の単語を覚えられる動画も導入。
記憶に残りやすくておすすめです♪
朝、上記の動画を見てから登校したり、スキマ時間に効率よく使えて本当に助かりました。
試験直前は、パス単と予想問題ドリルの間違えたところの復習や、過去問を本番の通りに通しで練習し、マークシートに解答する練習もしました。
お子さんが初めて英検を受ける場合は、英検for kids!を熟読しましょう。
上記と並行して、Z会の英語、小学生の基礎英語・中学生の基礎英語レベル1はいつも通り続けました。
英検当日の付き添いのレポートや持ち物などは、下記記事をご覧ください
英検5級問題集の具体的な活用方法
英検5級合格のために、問題集などをどう活用したかを具体的に紹介します。
- 小学生のためのよくわかる英検5級合格ドリル
- 英検5級予想問題ドリル
- 英検5級でる順パス単
- 英検の過去問(英検公式サイトからダウンロード、プリントして使用)
小学生のためのよくわかる英検5級合格ドリル
「小学生のためのよくわかる英検5級合格ドリル」は、イラストが豊富で子どもにもわかりやすく、また1回分4ページと、ほどよい量で進めやすかったです。
まずは、この「小学生のためのよくわかる英検5級合格ドリル」をさーっと1周して、英検5級の問題の形式を娘と確認してから、「英検5級予想問題ドリル」に移りました。
また「スピーキングテストまるわかりBOOK」がついていて、切り離してスピーキングテスト対策に活用できます。
英検5級予想問題ドリル(これがメイン!)
こちらの「英検5級予想問題ドリル」の筆記問題をメインにして、英検5級対策に取り組みました。
答えあわせは、親子で英文を一緒に読みながら、意味や英語のルールなどを確認。
なぜこの答えになるのかを一つひとつ理解するようにしました。
英語の文章は【主語+動詞】で始まり、日本語と順序が全く違うので、最初は戸惑いますよね……。
こちらの予想問題は、筆記問題の部分を4回くり返しました。
何回かくり返すと、毎度間違える問題(=弱点)が浮き彫りになるので、テスト直前にそこを重点的に見直すと良いです。
リスニングの問題は、1回分しか解く時間がなかったです……。
英検5級でる順パス単
こちらのでる順パス単は、予想問題を解く中で、単語力が足りないとわかって慌てて購入し(本番1ヶ月前くらい……)、本番まで集中して取り組みました。
2周目までは単語・熟語を全部確認し、3周目は間違えたところのみチェックしました。
でる順パス単は、英検5級に出る頻出英単語がぎゅぎゅっと詰まっていて、効率よく勉強できますよ!
音声は、アプリ(英語の友)をダウンロードして聞けます。
もりてつ先生のグルグル勉強法を取り入れると、単語を効率よく覚えられますよ♪
イラスト付きがいいなという方には、絵で覚えられるタイプの単語本もあります!
英検5級の過去問
英検5級の過去問は、英検公式サイトから3回分をダウンロード・印刷して、時間を計って解きました。
英検本番の流れを知るのと試験の雰囲気に慣れるために、過去問に取り組むのは必須です。
筆記問題は2回くり返しました。
過去問の答え合わせも、親子で一緒に英文を読んで、一つひとつ文の構造を把握するようにしました。
過去問は、英検公式サイトには3回分しかないので、過去問をたくさん解きたい方は、旺文社の6回分収録されている問題集をおすすめします▼
英検5級の筆記試験対策を深掘り
英検5級筆記試験の対策の深掘りとして、下記2点を説明します。
英文法対策におすすめの本
英検5級は、単語・熟語を覚えるだけでも合格レベルに到達できると思います。
ただある程度の英文法を知っていたほうが、その先の英検4級以降の英語に取り組みやすいと思い、初歩的な英語のルール(3単現のs、現在進行形、be動詞と一般動詞、代名詞、単数形と複数形、前置詞のイメージなど)は、なるべくその都度、娘と確認するようにしました。
英文法をどうやって子どもにわかるように説明したらいいの?
たしかに、英文法をどう子どもにわかってもらうのか、悩みどころですよね……。
そこで私が娘をサポートするのに使っているのが、関正生先生の英語学習の本「世界一わかりやすい中学英語の授業」です。
この「世界一わかりやすい中学英語の授業」では、英語の核心に触れながらも、わかりやすい言葉で説明されていて、英語のルールはこの本を使いながら娘と確認するようにしています。
娘もこの本のイラスト付きの説明だと、理解しやすいようです。
英語を学び始めた頃にこんな本に出会えていたら理解度違っただろうなあ……、と思いました。ものすごく重宝してます!
\ イラスト・図解で英語の核心が強く記憶に残る! /
関正生先生の小学生向けの本もあり、こちらも手元に置いて参考にしています。
図解やイラスト付きで、わかりやすく解説されています。こちらの2冊は練習問題もついていて、アウトプットもできますよ♪
大問3の語句整序問題の対策
筆記問題で一番とっつきにくいのが、大問3の語句整序問題かと思います。
語句を並び替えた後に、1番目と3番目の数字を選んで答えるという、ちょっとややこしい形式なので練習必須です。
日本語と英語の文は主語・述語などの順番が違うから、かなり難しく感じますよね……。
語句整序問題を解く時は、必ず並び替えた英文を娘に紙に書き出してもらい、文の構造や英語のルールを一緒に確認しました(英語の文は必ず【主語+動詞】で始めることや、疑問文はwhatやwhereなどの疑問詞が必ず最初に来ること、一般動詞の疑問文・否定文の場合はdo/doesの力を借りることなど)。
語句整序問題を解く際も、英文法を確認するときに、関先生の「世界一わかりやすい中学英語の授業」がかなり大活躍!
あとは、Z会の専科英語のテキスト「エブリスタディ」のSENTENCESで、英語の文の組み立て方がわかりやすく説明されているので、そちらも適宜見直しながら学習を進めました。
Z会専科英語(3・4年生)のレビュー記事はこちら▼
Z会本科英語(5・6年生)のレビュー記事はこちら▼
英検5級の結果と反省点
一次試験の結果発表は10/23で、試験日(10/8)から約2週間後でした。
試験の結果は、リーディングが20/25問、リスニングが22/25問正解で、英検CSEスコアは604/850。
英検バンドは、G5+8でした(英検バンドは合格ラインまでの距離をわかりやすく示したものです)。
英検5級に合格したものの、娘はリスニングで点数を落としてしまったことをものすごく悔しがっていました。
今回は筆記試験対策ばかりに時間を取られてしまい、リスニングの英検対策がほとんどできなかったので、もっとしっかり対策してあげればよかったなと反省しています……。
4級受ける時は、もっと期間に余裕を持って取り組みたいな……!
何はともあれ、初めての資格試験。
無事に受け終えて合格をいただき、ホッとしています。
初めての環境で、緊張の中よくがんばった!と感じました。
英検のよくある質問
英検に関するよくある質問をまとめてみましたので、ご参照ください。
- 本会場と準会場の違いは?
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本会場は、英検協会が指定して会場で、準会場は、英検協会が準会場として認めた団体が設置する試験会場です。
個人で申し込んだ方、団体本会場申込をされた方は、本会場での受験、受験者が所属する団体(学校・塾・企業など)から団体申込をし、申込団体が設置した試験会場で受験する場合は準会場受験になります。
検定料の違いもあるので、詳しくはこちらをご参照ください。
- 保護者の付き添いは子どもが何歳までできるの?
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特にお子さんの年齢で制限などはないですが、付き添える保護者は1名です。
じゅんぺー娘が小4ですが、教室の中まで付き添いました!
英検の付き添いレポートはこちら
英検5級受験(小4)付き添いレポート!当日の流れ・持ち物・注意点をわかりやすく解説 10/8(日)、小4の娘が英検5級を受けました。 娘にとって初めての本格的な試験だったせいか、娘はかなり緊張した様子でしたが、なんとか無事に受け終えホッとしていると… - 4・5級のスピーキングテストは受験しないといけないの?
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スピーキングテストの受験は任意です。
またスピーキングテストを受けた場合の結果は、4・5級の級認定に影響しません。
スピーキングテストを受けた体験談はこちら
【体験談】英検5級スピーキングテストを受けてみた(小4)!実際にやった対策と流れを紹介 英検5級スピーキングテストって受けないとダメなの? 英検5級のスピーキングテストってどんなテスト? そんな方に向けて、本記事では英検5級スピーキングテストの内容、…
英検5級合格までの勉強法まとめ
ここまで、英検を小学生のうちから受ける理由・英検5級の概要・英検5級合格のために取り組んだ勉強法をお話ししました。
英検5級合格のために実際にわが家が取り組んだ勉強まとめ
- 小学生のためのよくわかる英検5級合格ドリル 1周
- 英検5級予想問題ドリル 筆記部分を4周 リスニング部分は1回分
- 英検5級出る順パス単 3周
- スキマ時間にYouTube動画で単語などを覚える
- 英検5級過去問(3回分) 筆記部分を2周 リスニングを1周
合格がわかりホッとしましたが、同時に課題も見えた今回の試験。
次の英検4級を受けるときは、今回わかった課題を中心に、時間にゆとりを持って親子で英語力を高めていけたらと思います。
試験という目標があることで、集中して緊張感を持って勉強できることも実感できたので、今後も試験を利用しながら英語学習を続けていきたいです。
英検を利用して、英語力アップの機会にしましょう!
こちらの記事では英検当日のレポートや持ち物などを解説していますので、ぜひご覧くださいね。
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